2010年4月19日(NO.6)
  前回の弁護団通信から,この間における活動状況について,御報告を致します。
●役員従業員らに対する裁判


 《第3回目の期日報告》

 役員及び従業員らに対する損害賠償請求の第3回口頭弁論期日が,平成22年4月7日午前11時,さいたま地方裁判所において開かれました。

 期日では,原告となっている被害者の方には,再度,ご事情をお聞きした内容に基づき,引き続き,原告となっている被害者が勧誘を請けた状況を補充しました。

 次回までに,被告となっている個々の従業員側が,勧誘に関する認否(事実と違うか,そのとおりか)を行う事となっています。
 皆さんからお聞きした早期入金に関する個々の従業員の勧誘状況は,やはり,無責任と言わざるを得ないと感じています

 今後,不適切だとして,違法とまで評価できるかなどが争点として,審理されていく事となります。

 次回期日は,平成22年6月30日午前11時からとなっています。
●シールドエージェンシーに対する裁判


<第3回目の期日報告>

 シーールドエージェンシー及び代表取締役に対する損害賠償請求の第3回目の期日となる弁論準備期日が,平成22年4月6日午後3時,さいたま地方裁判所において開かれました。

 被告であるシールドエージェンシー側は,自分たちもアーバンエステートに騙された被害者であるというような主張をしています。
 シールドエージェンシー側の主張は,アーバンエステートの経営状態がそんなに悪かったのであれば,保証などしなかったということですが,施工業者が倒産した時のための保証であるにもかかわらず,経営悪化で倒産をすれば,そんな経営状態だとは知らなかったという事が理由になるのでは,シールドエージェンシーの保証があるから,アーバンエステートが倒産しても大丈夫と信じて契約をした施主としては,たまったものではありません。

 次回までには,こちら側の被害状況(契約内容,支払額,出来高の状況など)に関する証拠を提出する事により,裁判所に対して,被害の深刻さを理解していただく予定です。

 次回期日は,平成22年5月25日午後3時30分からとなっています。
●永井昭四郎の第3回債権者集会


 破産開始決定がなされている永井昭四郎について,平成22年1月20日午後3時00分より,東京地方裁判所にて,第3回債権者集会(財産状況報告集会〉がありました。

 そこで,当弁護団からも団長をはじめ弁護団所属の弁護士が参加をしてきましたので,その内容について,以下のとおりご報告します。

<日時>
 平成22年4月14日午後2時30分〜午後3時ころ

<参加者>
 担当裁判官1名,破産管財人1名(廣渡鉄弁護士),破産者側として永井昭四郎本人と代理人1名,債権者5名程度。

<内容>
 従前同様,破産管財人の廣渡鉄弁護士より,説明がありました。
 今回の報告のポイントは,4つあります。

@新たに発見された永井名義のフィリピンの口座については,平成21年9月15日に開設されたもののようですが,入金されていた金額は4万円程度でしかないとのことでした。
 永井は,このお金は,親族から借り入れたものと言っているとのことですが,破産管財人において,調査中とのことでした。

A永井が100%出資し,その役員も務めている泣Aイホームという会社があります。
 この会社は,アーバンエステート同様の住宅関連の会社とのことですが,永井が,この会社に300万円を貸し付けていることから,この会社から回収をしたいと考えているとのことです。
 そこで,現在,泣Aイホームが,400万円分の抵当権を有している不動産があることから,その売却を検討中とのことでした。

B@のフィリピンの口座とは別に,中国にも,平成16〜17年に開設された2つの口座があるらしいというところまでは判明していますが,永井が資料を紛失したとしか言わないため,具体的な情報(残高は,3万円程度の可能性もあり)がなく,調査中とのことでした。

CAと同様に,永井が100%出資した潟uライト(キャバクラ等の飲食店経営)という会社から,破綻直後に,700〜800万円の預金を現金化していることが判明し,永井は,これについても紛失したとしか言わないようで,破産管財人としても,非常に困っているとのことでした。

 今後も,破産管財人による調査は継続されることになっていますが,当弁護団としても,破産管財人に協力をしつつ,少しでも真実が,明らかになっていく事を期待するものです。

<次回>
 平成22年7月21日午後2時から


 
 本件は,被害者の方も非常に多く,個別のお問い合わせに必ずしも十分な対応ができていな点があるかもしれません。仮に,そのような点がございましたら,お詫び致します。

 当弁護団としましても,被害者の皆さん方全員のにとって,少しでも被害回復につながるように,今後とも活動をしていきたく思っておりますので,ご協力のほど,よろしくお願い致します。

 以上,ご報告まで。


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